ウッドシップは、地価の高さや資材高騰で注文住宅のハードルが高くなっている状況を踏まえ、新たに分譲住宅への取り組みを開始した。7月末完成の1棟目は3週間、2棟目は3日で成約した。社長の酒井忠雄さんは、反響に驚きつつも「従来の分譲戸建てには飽きたが、総額が不確定な注文住宅は手を出しにくいと感じる層」を捉えられたと手応えを感じているという。
ストパフォーマンスの良さを強みにしてきた同社だが、資材価格の上昇で建築費1000万円台を実現することが極めて困難に。さらに、東京は地価も高い。酒井さんは「土地の取得費用を組み込まないと限界がある」と考え、土地と建物、総額を提示できる分譲住宅に着目した。
小平市内に建てた1棟目[写真]は、延べ床面積を50.06㎡に抑え、価格は3000万円台に。小金井市内の2棟目も延べ床面積63.91㎡とコンパクトだが、2棟とも断熱等級6・耐震等級3、樹脂サッシ、床下エアコンなど注文住宅と遜色ないスペックを実現した。
2棟とも、初めて同社にコンタクトする人からの問い合わせが相次いだ。間に合わず、同社での注文住宅にシフトした顧客も出たという。
価格は相場プラス1000万円 広報力で他社に勝つ
取引形態は直接売買で、仲介業者を介さず同社が買主と直に取引する。自社で販売するため・・・
この記事は新建ハウジング10月30日号9面(2023年10月30日発行)に掲載しています。
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