開催まで531日に迫った日本国際博覧会(大阪・関西万博)に暗雲が立ち込めている。参加国が独自に建てる海外パビリオンをめぐって、建設工事に大幅な遅れが出ており、開幕までの完成が危惧されている。資材高騰や人手不足を背景に、国内の建設事業者との契約や交渉が遅れているのが要因のひとつだ。1970年の大阪万博でも開催の約1年半前に工事遅れや予算逼迫など、現在と同じ道を辿っていた。その当時の様子を克明に記した資料が大阪に本社を置く大手美容メーカーで、このほど発見された。昭和、平成、令和と、国内では、めざましい技術革新やグローバル化が発展したにも関わらず、業界構造として、半世紀前と何ら変わりない状況が浮かび上がってきた。
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資料が見つかったのは、理美容機器や化粧品の企画販売を行う美容メーカータカラベルモント(大阪市)。同社は2025年4月13日〜10月13日まで開催される日本国際博覧会(大阪・関西万博)に出展する。タカラ社の広報によると、初めて単独出展で参加した1970年の大阪万博のパビリオン関連の資料を探していたところ、大阪本社内で見つかったという。
その資料は・・・
この記事は新建ハウジング10月30日号4・5面(2023年10月30日発行)に掲載しています。
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