高断熱住宅の冷暖房計画を考える際に知っておくべき、熱源のことや暖房方式など基本的な事項をQ&Aにまとめました。東京理科大学講師の高瀬幸造氏への取材をもとに、ケンジと松太郎の対話形式で構成しています。
取材協力:東京理科大学講師・高瀬幸造
Q.床下エアコンは省エネルギーな暖房方式なの?
A. 床下に吹き込んだ熱の2割強は基礎から外に逃げる。その点では省エネではないが、壁付けエアコンも約1割の熱は床下から逃げることと、エアコン1台で全室に暖気を送れる効率を考えると、許容範囲と言える
ケンジ 高断熱住宅で最も簡易に全館暖房を行う方法は?
松太郎 ワンルーム型の間取りにして、床下エアコンを設けることだろうね。平屋だと床下エアコンで冷房を行うこともある。
ケンジ 床下エアコンってどんな方式なの?
松太郎 基礎断熱した床下にエアコンの温風を吹き込んで、数カ所に設けた床ガラリから温風を招き入れる。温風は建物内を循環して家全体を暖める。
ケンジ 家全体が暖かくなるの?
松太郎 暖気は下から上に移動するからね。設計や施工上のコツはあるけど、G2以上の躯体性能があればまず失敗はしないだろう。
ケンジ コツはどんなところなの?
松太郎 土台周りの気密化、基礎立ち上がりを減らして熱を広げる、エアコン周りを気密化してショートサーキット防止、十分な面積のガラリ設置、有線リモコンに温度センサーが付いた機種の採用だね。
ケンジ 床下に温風を吹き込むということは、その分、消費エネルギーは増えるんじゃないの?
松太郎 明らかにそうなるよ。問題は・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー10月号(2023年9月30日発行)効く冷暖房[超]Q&A〈機器選定・施工編〉』(P.52〜)でご覧ください。
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