信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、高橋建業(秋田県横手市)が10月6日、秋田地裁横手支部より破産手続き開始決定を受けたことがわかった。負債は2023年3月期末時点で約2億5100万円だが、その後変動している可能性がある。
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同社は一般木造住宅の新築工事を主体として、新築等に伴う土地の販売も手がけていた。同市を含めた県南部を中心に、東京営業所を開設して首都圏および東北地区を営業エリアとして、99年3月期には年売上高約6億8300万円を計上していた。
しかし、その後は受注が低調に推移し、外注負担が重いうえ不採算工事もあったことから、ここ数期は大幅な赤字と若干の黒字を繰り返し収益状況は悪化していた。
また近年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で首都圏での受注が激減し、2021年3月期には年売上高約9000万円まで減少。その間コロナ融資を活用し、2023年3月期には年売上高約1億2200万円まで回復したが、赤字決算が続き債務超過の状況から抜け出すことができなかった。
また、関係会社に多額の貸付金もあったため資金繰りに余裕はなく、今期に入っても業況回復には至らず事業継続を断念、今回の措置となった。
債権届け出期間は11月6日までで、財産状況報告集会期日は12月21日午後2時。
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