東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、9月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。首都圏が反転下落、近畿圏は反転上昇、中部圏は連続上昇した。
首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比2.5%減の3793万円と反転下落した。東京都が5688万円(6.5%減)と下落に転じ、前年同月比も13.9%減と大きく水準を下げた。神奈川県は4147万円(0.6%減)と4カ月連続、千葉県は2689万円(1.4%減)と2カ月連続下落。両県とも築浅化したが価格好転には至らなかった。埼玉県は2878万円(0.7%増)と反転上昇した。東京都の下落で首都圏全体が下落に転じ、前年同月比も平均築年が変わらないなかで4.2%減となった。
都市別では、東京23区が1億397万円(2.3%減)と2カ月連続下落したが、1億円台を4カ月連続で維持している。都下(5.5%減)は2カ月連続、横浜市(3.7%減)は3カ月連続の下落となった。さいたま市(3.4%増)は2カ月連続上昇。千葉市(10.0%増)は大きく反転上昇した。
近畿圏は、前月比3.3%増の2873万円と反転上昇した。大阪府はほぼ横ばい、兵庫県も8.0%増と反転上昇した。京都府は1.2%増と4カ月連続上昇した。都市別では、大阪市が36.2%減の3896万円と2カ月連続で大きく下落。高額物件の影響で2022年後半から価格が乱高下してきたが、3000万円台は2023年に入って初めて。神戸市(6.4%減)、京都市(0.8%減)はいずれも反転下落。堺市(8.2%増)は反転上昇し、主要都市で唯一の上昇となった。
中部圏は、前月比1.0%増の2507万円と2カ月連続上昇した。愛知県は1.0%増の3071万円と反転上昇したが、土地・建物の平均面積は縮小し、平均築年も0.4年築古化している。名古屋市は0.7%増の4126万円と3カ月連続上昇し、前年同月比も9.1%増と高い水準にある。
宮城県は、前月比5.8%減の2473万円と2カ月連続下落したが、前年同月比は4.8%増とプラスを維持している。仙台市は6.2%増の3179万円と反転上昇し、前年同月比は1.9%増となった。
福岡県は、前月比11.1%増の2426万円と大きく反転上昇。平均築年が1.7年若返っており、価格上昇の要因と考えられる。福岡市は22.5%増の4527万円と大きく反転上昇し、前年同月比も26.6%増と上昇に転じた。
調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。
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