信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、建築工事業のゆき(兵庫県西宮市)が9月22日、神戸地裁尼崎支部から破産手続き開始決定を受けていたことがわかった。負債は推定で約1億5000万円。
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1993年に設立し、西宮市と近隣市町村で民間向けの受注工事のほか、テナントビルなどの不動産賃貸も行っていた。その後、同業者との競争激化により、2006年3月期の売上高約8200万円に対し、同期と翌期は営業損益段階から連続して赤字を計上。不動産購入に伴う借り入れ負担も重く、財務面は不安定な状態が続いていた。
2009年11月には兵庫県信用保証協会による代位弁済がなされたほか、2010年に西宮市より、2011年には財務省より本店不動産を差し押さえられるなど厳しい資金繰りが表面化。2014年3月に本店不動産を売却するなど有利子負債を圧縮したものの、業績回復の見込みがなく2017年7月には事業を停止していた。
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