ガスこんろで調理中の煮こぼれやグリル内にたまった汚れを放置すると火災が発生するとして、製品評価技術基盤機構(NITE)が注意を呼び掛けている。特に出火に気付きにくいグリルは事故が起きやすいといい、小まめな掃除が重要としている。
NITEによると、2018~22年度に報告があったガスこんろによる事故は195件。誤使用や不注意による事故が108件と55%を占め、うち汚れの放置が原因となったのは36件だった。事故の大半で火災が発生したという。
具体的には、奈良県で2018年11月、グリルの水受け皿にたまった食材のかすや油汚れが発火し、70代女性が軽傷を負った。2019年4月には、ガスこんろを使用中だった東京都の50代女性が一酸化炭素中毒を起こした。煮こぼれやほこりでバーナーのキャップの溝が目詰まりしたことが原因だった。
汚れを長期間放置すると、金属のガス配管が腐食しガス漏れを起こしたり、安全装置が働かなかったりする危険もある。NITEの担当者は「使ったその都度掃除し、汚れがたまらないようにしてほしい」と話している。
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