信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、茂浦口工務店(広島県三原市)が9月14日、広島地裁尾道支部から破産手続き開始決定を受けていたことがわかった。負債は約4000万円。
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1987年設立。下請受注を中心に、一般個人住宅のリフォーム工事や新築工事などを手がけ、1996年7月期には売上高約3億3600万円を計上していた。その後、低収益からの脱却を図り、個人施主からの直接受注に転換してきたものの営業力が乏しく請負案件は伸び悩んだ。2022年7月期の売上高は約2600万円にまで落ち込んでいた。また、建築資材の高騰もあって慢性的な赤字を計上。厳しい資金繰りが続くなか、2021年12月に創業者で前代表の茂浦口厚志氏が死去したため、妻の睦子氏が引き継いだが、経営改善の見通しは難しいと判断し、事業の継続を断念した。
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