YKK AP(東京都千代田区)は、高性能トリプルガラス樹脂窓「APW430」から、日射熱取得率を向上させた新仕様「日射取得型ダブルLow-Eトリプルガラス(クリア色)」を12月4日に全国で発売する。
これまで日射取得型のトリプルガラスは、日射熱取得率を高めるためにシングルLow-Eとしていたため、断熱性能がダブルLow-Eよりも低下してしまうのが課題だった。
今回、透過性の高いガラス原板と新しいLow-E金属膜の構成により、ダブルLow-E仕様でありながら、高い断熱性能(熱貫流率0.89)に加えて、日射熱取得率を0.58まで上げることに成功。南面に設置することで冬場の日射取得を促し、暖房費の削減につながる。さらに南面は、庇やシェードといった遮蔽部材を組み合わせることで、夏場の日射熱を遮るのに有効とする。
アルゴンガス入り(「APW430+」のみクリプトンガス)。
耐風圧性S-3(一部サイズはS-1・S-2)、気密性A-4、水密性W-4、遮音性等級3(ガラスの仕様による)。
税別の参考価格は、引違いテラス戸(アルゴンガス入り、W1690×H2030mm、外観・内観ともホワイト)が26万3400円。
2014年4月に発売したAPW430の採用が寒冷地以外でも広がっており、ここ3年の販売窓数は前年比約127%、22年度は初年度の約10倍に。これまでは北海道⼯場(北海道石狩市)と東北製造所窓⼯場(宮城県大崎市)で生産してきたが、今年10月からは滑川製造所(富山県滑川市)でもAPW430の⽣産を順次開始する。
3拠点体制とすることで生産能力を1.5倍に強化。需要拡大に対応するとともに、輸送効率の向上に取り組む。
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