東京都は10月3日、中古車販売会社ビッグモーターの店舗周辺で街路樹が伐採されたり、枯れたりしていた問題で、土壌調査で除草剤成分が検出された9カ所について、道路法に基づいて、原状回復に係る費用約1600万円を負担するよう命じた。この費用には土壌調査費用の約280万円が含まれる。
支払期限は今月13日で、同社は支払う意思を示している。なお、植え替えや土壌の入替えなどの原状回復工事については都が実施する。
都建設局によると、都道沿いにあるビッグモーターの16店舗のうち、付近に街路樹が植栽されている箇所は14店舗。7月に実施した目視による現場確認では、複数の箇所で樹木が枯れるなどの異常が認められた。このうち1カ所(多摩店)には故意に樹木が伐採された形跡があった。さらに8月に上記14店舗の付近で実施した土壌調査では、9店舗で除草剤成分が検出されている。
都は除草剤成分が検出された箇所について、所轄の警察署に被害届を提出。9月には警視庁が器物損壊の疑いで本社(当時)の家宅捜索を行っている。
必要な原状回復工事の内容と対象店舗は次の通り。
【伐採された中木の植替・土壌入替】
▽多摩店(多摩市貝取5丁目付近)
【枯損木植替・土壌入替】
▽環八世田谷店(世田谷区八幡山3丁目付近)▽世田谷代田店(世田谷区代田1丁目付近)▽立川店(立川市錦町6丁目付近)▽青梅店(青梅市新町4丁目付近)
【空桝への植栽・土壌入替・植替】
▽練馬店(練馬区谷原1丁目付近)▽国立店(国立市泉4丁目付近)
【土壌入替など】
▽練馬西店(練馬区関町北5丁目付近)▽武蔵村山店(武蔵村山市本町1丁目付近)
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