トラックなど大型車のタイヤ脱落事故が冬季に集中しているとして、国土交通省が注意を呼び掛けている。冬用タイヤへの交換後に事故が相次いでおり、担当者は「降雪時期を待たず早期に交換するなど、余裕を持って正しい脱着作業をしてほしい」と話している。
国交省によると、2022年度に起きた大型車のタイヤ脱落事故は140件。前年度と比べ17件増え過去最多となった。
事故の多くは11月から2月の冬季に集中。東北地方の車両による事故が54件で最も多く、いずれも17件だった北海道や関東の約3倍に上った。
国交省が注目しているのは、タイヤの脱着作業から1カ月以内に発生した事故が74件で、全体の約53%を占めた点だ。2カ月以内のケースを含めると7割を超え、同省は積雪予報が出た直後にタイヤの交換作業が集中することで、不適切な脱着が行われた可能性があるとみている。
また、脱輪は左後輪が圧倒的に多く、全体の94%を占めた。道路には水はけを良くするため傾斜があり、左後輪にかかる負荷が大きいなど複数の要因が考えられるといい、同省は重点的な点検・整備を求めている。
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