総務省が9月26日に公表した2023年8月分の「住民基本台帳人口移動報告」によると、東京都や埼玉県などの関東圏で、転入者が転出者を大きく上回る状況が続いている。特に東京都では、転入超過(転入から転出を引いた数)が1433人と目立っており、8カ月連続で増加した。新型コロナ感染症の影響で、東京都への転入超過数は減りつつあったが、2022年度から再び地方からの回帰が進んでいる。
全国的な傾向を見ると、都道府県をまたぐ移動者数は17万3963人で、前年同月比1万2369人(6.6%)減少。このうち外国人の移動者数は2万3307人。一方、都道府県内での移動者数は20万5530人で、同1万111人(4.7%)減少。このうち外国人の移動者数は1万9585人だった。
3大都市圏では、東京圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)で2919人の転入超過となったが、名古屋圏(愛知県・岐阜県・三重県)はマイナス843人、大阪圏(大阪府・兵庫県・京都府・奈良県)はマイナス77人で転出超過に。転入超過だったのは東京都以外では、埼玉県(+1365人)、神奈川県(+750人)、大阪府(+991人)など。3大都市圏以外では福岡県が+388人で転入超過となっている。
21大都市では、東京都特別区部(+1430人)、福岡市(+727人)、大阪市(+668人)、札幌市(+556人)への転入が多かった。一方で、京都市(-462人)、神戸市(-365人)、広島市(-346人)では転出が多くなっている。
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