三菱地所(東京都千代田区)が企画した初のキャンプ施設「キャンプ・アンド・キャビンズ山中湖」が9月25日にオープンした。中央日本土地建物が保有する山林約3万坪を賃借し、同社が建設したもの。運営は人気キャンプ場を手掛ける池上商事(栃木県那須町)が行う。この施設は1997年に開業した「キャンプ・アンド・キャビンズ那須高原」に続く、同ブランドの第2弾となる。
コロナ禍以降、キャンプ市場が拡大する中、利用者のニーズも多様化している。キャンプ用品のレンタルや食材の販売などのサービスや、非日常的なイベントを求める利用者も増えた。そこで同社は従来のキャンプ場では味わえない体験や雰囲気が楽しめる「コンセプト型キャンプ場」を開発。キャンプ場運営会社と協業し、キャンプ場事業の展開を開始した。
「キャンプ・アンド・キャビンズ山中湖」は、首都圏からアクセスしやすい富士山の麓(東富士五湖道路「山中湖」ICから車で10分)に立地。近くには避暑地としても人気の高い山中湖があり、ボートやワカサギ釣りなどのウォーターアクティビティが楽しめる。さらに同社グループが運営する「御殿場プレミアム・アウトレット」も近隣地域にあることから、双方の連携による利用者数の増加が期待されている。
施設全体をカントリー調に統一
キャンプ場施設は、「MADE for kids こどもにキャンプ」をコンセプトに、施設全体をアメリカンカントリーの雰囲気で統一。炭鉱跡をイメージした施設で宝石発掘が楽しめる「クリスタルハンター」や、「アメリカンBINGOパーティー」「ハンバーガー作り」など、子どもが喜ぶイベントを連日開催する。
宿泊施設にはテントサイト105区画、キャビン・コテージ49区画を用意。場内施設として、ショップやカフェ・飲食店、入浴施設(風呂・コインシャワー)、コインランドリーなどの施設を備えている。
同社では、不動産の付加価値として、個人の顧客に非日常的体験を提供する「サービス・コンテンツ」を取り入れ、ビジネスモデルの一つとして展開している。今後は、既存事業である商業施設事業やワーケーション事業、ホテル事業、アウトレットモール事業に加えて、キャンプ施設事業をはじめとした新しい事業への挑戦も積極的に行う考えだ。
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