ファブワークス(東京都八王子市)は、社長の中博保さんの実体験から「住まい手が喜ぶ家」を提供している。過去に、カビを原因として子どもがぜんそくを発症。病状回復のために健康に優しい新築を自ら建てたことをきっかけに、塗装業から工務店へ業態を転換。中さんが“いい”と思える家を、施主との相互理解を深めた上で広めてきた。
同社は、中さんの父親が創業した塗装店から始まった工務店で、2009年に工務店へ業態を転換した。設立するきっかけにもなった最初の仕事は、中さんの住まいに対する意識を変える自宅の建築だった。
昔、中さんが住んでいた家は、向きが東で北側には高い擁壁があり、無断熱だったため、結露からカビが発生する条件がそろっていた。カビの影響からか、子どもがぜんそくとアトピーを発症してしまい、その時から室内環境が健康に与える影響を考え始めた。
引っ越しも考えて、中古物件や分譲住宅を探し回ったが、気に入る物件が見当たらない。「少しでも子どもの病状が改善すれば」との思いから、自ら室内環境に優れた新築をつくることを決心した。
工務店になったきっかけ
中さんが考える“いい家”は「住まい手が喜ぶ」家だ。初めて新築を手がける時に意識したのは、性能やデザインではなく、子どもの病状が回復するような健康に優しい家であること。
当時のバイブルは・・・
この記事は新建ハウジング9月30日号16面(2023年9月30日発行)に掲載しています。
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