YKK不動産(東京都千代田区)は9月27日、同社が富山県黒部市で進めているパッシブタウンの第5期街区を着工した。2013年に風や地下水などの自然エネルギーを最大限に活用したローエネルギーな「まちづくり・住まいづくり」として発表したパッシブタウン構想の最終にして最大の街区となる。富山県産材を利用した6~7階建ての木造(一部鉄筋コンクリート造)中高層集合住宅3棟からなり、敷地面積は約1万6278㎡。総事業費は約50億円。竣工は2025年3月を予定している。県産材を利用した木造中高層集合住宅は北陸地域では初めてという。
基本計画・基本設計(建築)は、現代木造建築の世界的パイオニア、ヘルマン・カウフマン氏が担当した。施工は竹中工務店。第1~4街区で得られた知見やデータにもとづくパッシブデザインをベースに、水素エネルギー供給システムPower to Gasを日本で初めて集合住宅に実装する。また、YKK APが自社開発した木製窓を採用し、住宅性能表示制度の最高等級7を上回る、外皮平均熱貫流率UA値0.24W/㎡Kを達成する。
パッシブタウンの集大成として、居住者が健康で快適に生活できるクリーンエネルギーによる自立したまちづくりをめざす。
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