国土交通省は9月21日、本年度の「所有者不明土地利用円滑化等推進法人の指定円滑化、普及・定着等に向けたモデル調査」の二次採択として、所有者不明土地や低未利用土地の対策を行う意向がある5団体を支援対象として決定した。
同事業は「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法の一部を改正する法律」の4月1日の全面施行に伴うもの。「所有者不明土地利用円滑化等推進法人」の指定円滑化や、指定法人としての役割の定着に資する先導的な取り組等を行う団体や民間事業者を支援する。今回の二次募集には6件の応募があった。
二次採択事業は次の通り。
【新潟県田上町】
みどり福祉会:県内有数のたけのこの産地で、冬季の積雪時に道路や電線等に影響を及ぼす危険性がある竹林を、民間団体と連携して適切に管理するとともに、たけのこ堀体験等の地域交流、青少年育成を図る。
【三重県御浜町】
ここテラス:対象地域内で活用可能な土地・空き家情報を移住希望者等に提供して移住・定住促進を図る。契約まで伴走支援するとともに、契約後の移住者の暮らし等もフォローする。
【神戸市】
鶴甲未来企画:活用の方向性が定まっていない2カ所の空き地について、価値や立地条件等の調査分析を行い、並行してまちづくりアンケートの詳細な分析を行い、将来的な活用の方向性や方針、利用構想を作成する。
【広島県府中市】
広島県:都市のスポンジ化が進んでいる対象地域において、地元住民組織と自治体が進める「広島型ランドバンク事業」によって、土地の区画再編を図り、子育て世代等に選ばれる良好な住環境の整備を進める。
【徳島県那賀町】
4士業連携那賀町空き家空き地対策チーム:毎年200人程の人口減が進んでおり、広大な面積をカバーできる役場の人的リソースも不足していることから、専門知識を有する士業が連携して、地区外へ転出・居住している相続人等を対象に、相続・空き家空き地対策セミナー、個別相談会、出張相談等を開催する。
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