LIXIL(東京都品川区)は9月26日、同社が展開する地場工務店の”匠”が手掛けた断熱リノベの実例集「断熱リノベの匠」で、第3弾となる事例を公開した。
SW(スーパーウォール)工法リフォーム加盟店の櫻井建設(山形市)が手掛けた築47年の家をフルリノベーションした事例で、家と庭を再生することで、暮らしやすい街並みと新築のような暮らし心地を実現した。
櫻井建設は、鬱蒼とした森のような状態だった築47年の空き家を買い取り、フルリノベーションを実施。「食卓を家の中心に」をコンセプトに朝の光を採り入れる眺めの良いダイニングをプランニングした。仕切りの多いクローズドな空間から、オープンで開放的な空間に変更。壁際の吹き抜けが通気性をうながし、温度差の少ない快適な住まいに再生した。UA値は4.55W/㎡Kから0.33W/㎡Kへ、C値は0.71を実現。新築の高性能住宅並みの暮らしを体感・宿泊できるZEHリノベのモデルハウスを完成させた。
庭の樹木は通常なら一掃するところを、地域のつながりを育み、街並みをつくることも工務店の役割だという考えから、紅葉の木など既存樹を残したという。
櫻井建設は、耐震等級3+制震・HEAT20 G2・C値0.36以下・長期優良住宅・ZEHを標準とした未来基準の家づくりに注力しており、資材・電気代の高騰や空き家問題などを建築の視点から解決する取り組みを積極的に行っている。既存住宅を高性能化するZEHリノベでは、家の再生とともに、庭の再生「リガーデン」にも目を向けている。
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