積水ハウス住生活研究所(大阪府大阪市)は、10月の防犯月間が始まるのを前に、全国の20~60代の男女500人を対象に行った「自宅における防犯調査」の結果をこのほど発表した。
普段の生活のなかで自宅の防犯意識の有無について質問したところ、「意識する/やや意識する」が76%と8割近くに及んだものの、実際に防犯対策をしている人は45.2%と半数以下にとどまっていることがわかった。その主な理由として、「何を対策したらいいかわからない(43.7%)」、「費用がかかる(31.7%)」、「治安の良い地域に住んでいる (27.5%)」、「2階以上に住んでいる(24.6%)」、「今まで身近なところで犯罪が起こっていない(19.2%)」という声が挙がっており、防犯対策の具体的な方法や費用面などでなかなか行動に移せない人が多いことが浮き彫りとなった。
外出時間に応じて戸締りをしている場所について質問したところ、約半数が3分~5分の外出で「すべての戸締り」をすると回答。年代別で比較すると20代前半では6割だったが、55~69歳では全体を下回る4割ほどとなった。若年層ほど防犯対策として「すべての戸締り」を意識していることがうかがえる。
31分以上の外出時における戸締りの場所を防犯意識の有無で比較したところ、防犯意識の高い人では78.9%が「すべて戸締りする」と回答したのに対し、防犯意識の低い人では56.7%にとどまった。うち1割が「戸締りをしない」と回答した。「玄関ドア」に限っては、防犯意識の有無を問わず、大きな差は見られなかったことから、防犯意識の低い人を中心に「玄関ドアだけ施錠すればよい」といった考えがあることがうかがえる結果となった。
調査期間は2023年6月30日~7月3日。調査対象は全国の20~60代の男女500人。
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