東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、8月の三大都市圏・主要都市における中古マンション70㎡あたりの価格を発表した。
首都圏の中古マンション価格は、前月比0.6%減の4777万円と6カ月連続で下落した。東京都は6376万円(0.5%減)と4カ月連続で下落し、前年同月からの上昇率は1%台を割り込んだ。首都圏全体で築浅事例が減少し、平均築年数がやや進行している影響もあり、埼玉県が3013万円(0.4%減)、千葉県が2774万円(1.1%減)と連続下落したほか、神奈川県は3659万円(0.8%減)と年初と同水準まで下がった。東京都のシェア縮小や全都県の下落により、首都圏はマイナスを示している。
都市別では、東京23区が7030万円(0.1%減)と3カ月連続下落。上値が重いが、周辺エリアで相場に見合う価格設定がされ始めたことから、水面下の価格改定の動きは全体的に良化しつつある。都心6区は0.7%増の1億426万円と7カ月連続で上昇した一方、城南・城西エリアや城北・城東エリアは僅かに弱含んだ。二極化の動きはトレンドや前年同月比に表れてきている。平均築年数が進行した影響などで、横浜市(1.4%減)、千葉市(1.5%減)はいずれも下落。さいたま市(0.5%減)は、平均築年数がやや若返ったものの3カ月ぶりに下落した。
近畿圏は前月比0.1%減の2901万円と、引き続き目立った動きがみられず安定。大阪府は0.1%減の3085万円と4カ月連続下落し、前年同月比が2015年2月以来のマイナスに転じた。兵庫県は0.5%減の2539万円と4カ月ぶりに下落した。都市別では、大阪市が前月比0.5%減の3867万円と小幅ながら4カ月連続で下落、前年同月比も2.6%減とマイナス幅が拡大している。市中心部では0.6%減の5347万円と3カ月ぶりに下落に転じた。神戸市は1.5%減と6カ月ぶりに下落したが、平均築年数が前年同月から1年近く若返っていることもあり、上昇率は依然として10%以上を保っている。
中部圏は前月比0.1%増の2255万円と僅かに上昇。愛知県も0.1%減の2399万円と僅かな動きにとどまり、いずれも年初来の低水準のままとなっている。都市別では、名古屋市が前月比0.1%減の2782万円と引き続き下落。平均築年数は前年同月から大差なく、トレンド自体に天井感が強まっているとみられる。市中心部(1.1%増)は5カ月ぶりに上昇し、6月の水準まで持ち直した。
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