日本建設業連合会の宮本洋一会長(清水建設会長)は22日の記者会見で、準備が遅れている2025年大阪・関西万博の海外パビリオン建設について、「現時点で(開幕に)間に合うか、間に合わないのか分からない」と危機感を示した。その上で「精度の高い設計図書と予算、工期の裏付けのある発注が一日も早くなされることを期待する」と重ねて訴えた。
海外パビリオンについては、自前建設を目指す参加国の負担軽減や工期短縮のため、日本国際博覧会協会が日本側でプレハブなどの建物を整備して内外装は各国に委ねる方式を提案している。宮本氏は、この方式なら「間に合わせることはできるのかなということは一般論としては言える」と指摘した。
岸田文雄首相が政府主導で予定通りの開幕を目指す決意を表明したことも受け、宮本氏は「日本人として間に合わせたい」と語り、建設業界として協力する姿勢を強調した。
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