スイス金融大手UBSウェルス・マネジメントが算出する「国際不動産バブル指数」によると、2023年のバブルのリスクが高いとされる都市ランキングで、香港は6位となり、21年調査時(5位)から順位を落とした。21日の香港紙・信報(電子版)が伝えた。
UBSは世界の主要25都市を対象に、住宅価格に対する平均年収や賃料、国内総生産(GDP)に対する住宅ローン額や建設額の比率などから指数を算出。最新のランキングでは、バブルの目安とする1.5を上回ったのは2都市にとどまり、21年調査時の9都市から大幅に減少した。
香港は過去20年間、住民の平均所得の伸び幅が不動産価格の上昇に追い付かない状況となっていた。今回は15年の指数算出以降で初めて、バブルの目安を下回った。
近年の世界的なインフレ率の上昇や金利の高止まりで、住宅市場の加熱は抑制された。最もバブルのリスクが高いと判断された都市はスイスのチューリッヒで、2位は東京、3位は米マイアミ、4位はドイツ・ミュンヘン、5位は同国フランクフルトだった。(香港時事)
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