大恭建興(新潟県長岡市)は、冬暖かくて夏涼しい、住む人が心地よくストレスを感じない最上の“体感”を、コスパにも配慮しながら実現することにこだわっている。換気もその体感をつくり出すための手段の1つに位置づけ、冷暖房とのマッチングを踏まえながら、第一種熱交換換気を標準仕様としている。同社専務の小幡大樹さんにポイントを聞いた。
G3に近い断熱性能が標準
快適な居住環境を適切なコストで実現するためには、「当然だが、躯体の性能、冷暖房、換気などトータルで考えることが必要」(小幡さん)となる。同社では、断熱性能はHEAT20のG3に近いレベルを標準的な仕様とし、気密はC値0.1~0.2㎠/㎡の性能を確保する。小幡さんは「無理をしてG3をクリアしようという考えはなく、得られる体感、施工性やコストなどを総合的に検討すると、(断熱性能は)だいたい今の水準に落ち着く」と説明する。
同社の標準的な断熱の仕様をみると、壁は高性能グラスウール(16K)105㎜厚を充填し、ネオマフォーム45㎜厚で付加断熱(60㎜のパターンもある)。天井断熱であればセルロースファイバー350㎜厚、屋根断熱の場合は同300~400㎜厚を吹き込む。床下エアコンを標準仕様としているため基礎断熱で、押出法ポリスチレンフォーム3種b断熱材を立ち上がり(50㎝)に100㎜厚、スカート部(1.35m)に75㎜厚を施工する。開口部はYKK APのAPW430を主に用いる。
コスト以上の体感価値
こうした躯体性能(仕様)や冷暖房の方法も踏まえながら、同社では熱交換型の一種換気システムを採用。小幡さんは・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー10月号(2023年9月30日発行)効く冷暖房[超]Q&A〈機器選定・施工編〉』(P.12〜)でご覧ください。
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