東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、主要都市における8月の新築小規模一戸建て(土地面積50㎡以上100㎡未満)の供給動向を発表した。
新築小規模一戸建て住宅の平均価格は、首都圏で前月比0.2%減の5311万円と5カ月ぶりに反転下落した。東京都が2.1%減の6322万円と下落に転じたのが影響した。一方、分譲戸数は増加している。神奈川県は4809万円(3.7%増)と反転上昇、千葉県は4220万円(3.0%減)と反転下落した。連続上昇したのは、埼玉県4455万円(1.8%増)のみで、依然価格の天井感が強い。
都市別では、東京23区が6884万円(前月比±0.0%)と横ばい。都下は4990万円(1.2%減)と反転下落した。横浜市(2.9%増)は5カ月ぶりに上昇、川崎市(3.8%増)、相模原市(7.5%増)、千葉市(7.4%増)は反転上昇した。さいたま市(4.2%増)は2カ月連続で上昇した。
近畿圏は、前月比0.3%増の3843万円と2カ月連続で上昇した。大阪府は3752万円(0.6%増)と3カ月ぶりに上昇に転じたが、分譲戸数が12.3%減と大きく減少した。兵庫県は4220万円(1.4%減)、京都府は3656万円(4.4%減)といずれも反転下落し、依然上値が重い状況が続く。都市別では、大阪市が4170万円(1.7%増)と4カ月ぶりに反転上昇、堺市が3790万円(10.8%増)と3カ月ぶりに大きく上昇した。神戸市は4373万円(3.2%減)で3カ月ぶり、京都市は3845万円(8.3%減)で再び下落に転じた。
中部圏は、前月比2.4%増の3844万円と3カ月ぶりに上昇に転じた。愛知県は3873万円(2.3%増)と3カ月ぶりに上昇したが、分譲戸数の減少に歯止めがかからない状況にある。名古屋市は4009万円(3.4%増)と4カ月ぶりに上昇に転じたが、分譲戸数は11.4%減と大きく減少している。
8月は、都下および神戸市、京都市の3都市のみが下落。東京23区や大阪市、京都市、名古屋市では、昨年後半の価格水準を下回る状態が継続している。多くの都市で分譲戸数が減少しており、円安がさらに進んだことで思うように供給できない状況が続いているとみられる。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。