中古車の販売価格の表示が10月1日から変わる。2023年3月27日付の自動車公正競争規約・同施行規則の改正に基づいて実施されるもので、販売価格の表示が「車両価格」に「諸費用」を加えた「支払総額」となる。
表示が見直された背景には、大手中古車専業店などを含む業者が安価な価格を表示しながら、実際の商談時に補償や整備の購入を求め、表示した価格では購入できないケースが多発していることが挙げられる。今後、プライスボード、Webサイト・新聞・チラシなどの広告、中古車情報誌・Webサイトなどで、新しい表示が適用される。
「車両価格」には納車前の車内清掃・洗車など、販売時に当然行うべき作業や納車前の最低限必要な点検・軽整備が含まれる。「定期点検整備」「保証」を附帯して販売する場合も「車両価格」に含める。一方、「諸費用」には自賠責保険料、税金(重量税・種別割税など)、登録などに伴う費用(各種代行費用・納車費用など)が含まれる。
消費者の9割が総額表示を希望
(一社)自動車公正取引協議会が2021年7月に、10代から70代までの一般消費者約1200人を対象に実施したアンケート調査結果によると、「車両価格と併せて支払総額を必ず表示した方が良いと思うか」との問いに、約6割が「必ず表示してほしい」と回答。約3割が「できれば表示してほしい」と答え、合わせて全体の約9割が「支払総額を表示してほしい」と回答している。
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