東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、主要都市における8月の新築一戸建て(土地面積100㎡以上300㎡以下)の供給動向を発表した。
新築一戸建ての平均価格は、首都圏(1都3県)が前月比0.4%減の4479万円で2カ月連続の下落となった。東京都が2.5%減の5275万円と連続下落。神奈川県は3.9%減の4725万円と下落に転じた。千葉県は0.1%減の3775万円と僅かに下落、埼玉県は1.8%減の3825万円と反転下落した。東京都が前月に続き下落、他3県も下落し、首都圏全体の平均を押し下げた。一方、分譲戸数は東京都(30.6%増)、神奈川県(28.7%増)で大きく増加した。建築資材の高騰が続いているが、一層の円安により価格を押し上げる余地がほとんどない状況とみられる。
都市別では、東京23区が前月比1.3%増の8414万円と3カ月ぶりに上昇。都下4826万円(2.0%増)、川崎市5978万円(6.4%増)が反転上昇、横浜市が5911万円(2.4%増)で連続上昇した。東京23区では分譲戸数が前月比14%減と減少している。郊外都市では、相模原市(2.8%減)、さいたま市(1.1%減)が反転下落し、千葉市(1.9%減)が連続下落。大都市圏は全都市で上昇した一方、郊外都市はいずれも下落した。
近畿圏(2府4県)は、前月比0.5%減の3627万円と3カ月ぶりに反転下落した。大阪府が3948万円(2.2%増)と3カ月連続上昇し、兵庫県は3704万円(1.9%減)、京都府は3816万円(3.4%減)といずれも反転下落した。また、分譲戸数が大阪府と京都府で減少している。都市別では、大阪市が5524万円(22.9%増)と4カ月ぶりに上昇。堺市は4288万円(5.8%増)と反転上昇し、調査開始以来最高値を2カ月ぶりに更新した。神戸市は4096万円(4.8%増)と3カ月ぶりに反転上昇、京都市は5084万円(11.1%増)と大きく連続上昇し、主要4都市で価格上昇となった。
中部圏(4県)は、前月比0.9%減の3354万円と反転下落。愛知県も1.8%減の3554万円と反転下落した。分譲戸数は愛知県で増加したものの、価格は依然下落傾向にある。名古屋市は4062万円(1.1%減)と反転下落したが、平均土地面積は3カ月連続で拡大している。
宮城県は3411万円(2.2%減)と反転下落したが、前年同月比は4.4%増とプラスを維持。仙台市は3717万円(1.4%増)と連続上昇し、前年同月比も3.6%増と上向いた。
福岡県は3546万円(2.3%増)と2カ月連続上昇し、前年同月比も2.3%増と好転した。平均土地面積は2カ月連続縮小したが、建物面積は拡大した。福岡市は4269万円(1.2%増)と反転上昇、前年同月比は0.2%減となった。
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