積水ハウス(大阪市北区)は9月7日、2023年1月期第2四半期の連結決算を発表。受注高が着実に伸び、売上高は過去最高となる前年同期比2.7%増の1兆4624億4300万円となった。その一方で国際事業の利益減が響き、営業利益は同14.7%減の1249億1800万円、経常利益は同15.2%減の1252億3900万円、純利益は同11.1%減の924億9400万円にとどまった。
請負型ビジネスのうち戸建住宅事業は、価格転嫁の効果により徐々に利益率が改善したが、資材価格高騰の影響が継続し、売上高は2314億5400万円(前年同期比3.9%減)、営業利益は188億6000万円(同17.9%減)。賃貸・事業用建物事業は、エリア戦略に基づく高付加価値物件の供給により好調。建築・土木事業は利益率が改善し、同1.8%増の増益となった。
ストック型ビジネスの賃貸住宅管理事業は、好立地に建築した賃貸住宅「シャーメゾン」で管理室数増加と高入居率を維持。売上高3211億4200万円(同4.5%増)、営業利益262億900万円(同5.2%増)となった。リフォーム事業はリノベ提案を推進したことなどから受注が好調。大規模リフォームの受注も増加した。
開発型ビジネスの仲介・不動産事業は、不動産販売が好調で売上高1302億2800万円(同18.7%増)、営業利益124億9900万円(同37.8%増)の大幅増。優良な土地の仕入れも順調だった。マンション事業は大型物件引渡しの影響により減収減益。都市再開発事業は、物件売却と都市型ホテルの運営改善により、売上高は約2倍の683億円となった。
国際事業は前年同期が好調だったことに加え、今期のオーストラリア・中国の売上減、アメリカでの大幅な利益減などにより、売上高は2017億500万円(同16.5%減)、営業利益は124億7600万円(同73.0%減)と、大幅な減収減益となった。
通期予想は据置きで、売上高3兆800億円(同5.2%増)、営業利益は2650億円(同1.3%増)、経常利益は2590億円(同0.7%増)、純利益は1930億円(同4.6%増)を見込む。
【組織再編】建築グループ傘下に中間持株会社設立
また同社は同日、2024年2月1日(予定)を期日として、積水ハウス建設グループ傘下の中間持ち株会社となる「積水ハウス建設ホールディングス」を設立すると発表。積水ハウス建設事業本部が管轄する事業を分割準備会社に吸収分割する。分割準備会社では普通株式1800株を新たに発行し、すべてを積水ハウスに割り当てる予定としている。
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