政府のガソリン高騰対策が7日に発動され、移動に車が不可欠な地方の消費者からは、値下がりを期待する声が出ている。ただ、効果が店頭価格に出てくるまでには時間がかかり、実感はまだ乏しい。より安い給油所を求めて奔走するドライバーの姿も見られた。
長野県は4日時点のレギュラーガソリンの店頭小売価格が1リットル当たり194円50銭と、都道府県別の価格が最も高かった。長野市の給油所では、50代の男性客が「給油のたびに高くなったと感じる」と嘆いた。政府は補助金の拡充により全国平均で175円程度まで引き下げる狙いだが、「もっと落としてもらえないと大変だ」と訴える。来店客の中には、ガソリンへの出費がかさむため外食を控える人や、毎年恒例の夏の旅行を取りやめた人もいた。
この給油所には、消費者から値下げ時期の問い合わせがあったという。補助金効果が出るまでの買い控えについて、従業員は「少なからずありそう」と語った。
山形県でも平均価格が190円を超え、山形市のガソリンスタンドに来た60代の男性は「安い給油所を探している」と話した。月2回は給油するといい補助金に期待を寄せるが、「ばらまきになっては若い人たちの(財政)負担になる」と複雑な思いだ。60代の主婦は軽減策が「どの程度届くのか疑問だ」とし、冬が近づくと暖房に使う灯油への出費も増えると懸念を示した。
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