信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、カクイホーム(埼玉県川口市)が8月10日に、さいたま地裁より破産手続き開始決定を受けていたことが分かった。負債は債権者約230人に対して約6億366万円。
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同社は、注文住宅の建築工事業を中心にリフォーム工事も手がけ、自社所有のビルを活用した不動産賃貸業も行っていた。主力の建築工事は、木造だけでなくRC造の施工にも取り組み、埼玉県南部や東京都23区内において営業を展開、2020年8月期には年売上高約5億7300万円を計上していた。
それまで売り上げは徐々に伸びていたものの、材料費や労務費の高騰で収益性は低く、不良債権の散発もあって財務面は課題を残していた。以降は、新型コロナの感染拡大やウッドショックの影響を受け、木材をはじめとした資材の高騰や調達難から、運営は極めて不安定な状態に陥っていたという。
近時は、度重なる取引先への支払い遅延が発生して対外信用が著しく悪化。ここへ来て資金繰りも限界となったことで事業継続を断念。7月14日に事業を停止し、8月8日にさいたま地裁へ自己破産を申請していた。
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