東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、7月の三大都市圏・主要都市における中古マンション70㎡あたりの価格を発表した。
首都圏の中古マンション価格は、前月比0.6%減の4805万円と5カ月連続で下落した。東京都は6408万円(0.3%減)と3カ月連続で下落。シェア縮小や全域での弱含みが、首都圏全体にも影響した。埼玉県が3024万円(0.3%減)、千葉県が2804万円(0.1%減)とマイナスを示した一方で、神奈川県は3687万円(0.5%増)と小幅ながら上昇に転じ、集計開始後の最高値を更新した。
都市別では、東京23区が7034万円(0.1%減)と引き続き弱含んだ。都心6区は0.5%増の1億352万円と小幅ながら6カ月連続で上昇。目立った動きがない城南・城西エリアや城北・城東エリアとの差が一段と拡大した。水面下でも、都心部は流通戸数・価格改定シェア・値下げ率がいずれも改善傾向にある。横浜市(1.2%増)は上昇に転じ、5月の水準を上回った。さいたま市(0.9%増)、千葉市(2.8%増)は、堅調なトレンドと築浅事例の増加により、ともに上値を伸ばしている。
近畿圏は前月比0.1%増の2905万円とわずかに強含み、年初以降、現水準で安定推移している。大阪府は0.2%減の3087万円と3カ月連続で下落。前年同月の上昇率は1%を割り込んだ。兵庫県は0.4%増の2552万円と3カ月連続で上昇し、直近のピークに再び近づいている。都市別では、大阪市が前月比0.3%減の3888万円と小幅ながら3カ月連続で下落し、2020年12月以来の前年同月比マイナスとなった。市中心部では0.2%増の5381万円と引き続き上昇している。神戸市は0.9%増と5カ月連続で上昇。平均築年数も前年同月から1年近く若返っており、上昇率は10%以上の高い水準で推移している。
中部圏は前月比1.3%減の2253万円と4カ月連続下落。愛知県は1.6%減の2401万円とマイナスに転じ、いずれも年初来の最低値を更新した。都市別では、名古屋市が前月比1.6%減の2785万円と下落し、昨年11月以来維持してきた2800万円台を割り込んだ。市中心部(1.1%減)は4カ月連続で下落し、下落率が拡大。前年同月からの上昇率も急激に縮小し、東京23区や大阪市と同じく上昇トレンドに陰りが見えはじめている。
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