災害などに伴う停電時に役立つ携帯発電機について、屋内など換気が不十分な環境で使い、一酸化炭素(CO)中毒になる事故が相次いでいるとして、消費者庁と製品評価技術基盤機構(NITE)などが29日、注意喚起した。同庁の担当者は「屋内で使用は絶対にやめて」と訴える。
消費者庁などによると、ガソリンなどを燃料とする発電機は排ガスにCOを含む。COは無色透明で臭いがなく、気付かないうちに中毒になる恐れがある。
震度7を観測した2018年9月の北海道胆振東部地震では、停電のため部屋で発電機を使用していた50代の男性が、CO中毒で亡くなった。部屋は密閉状態で、換気は不十分だったという。
屋外使用でも玄関先などに置いた場合、風向きによっては室内に排ガスが入り込む可能性があるといい、同庁の担当者は「出入り口や窓から離れた所で使って」と話す。
自動車やテント内での使用も危険が伴う。担当者は「一見屋外のように思えるが、狭く、空気が入れ替わらないためCO濃度が高くなる」と指摘。発電機の使用は、風通しの良い屋外に限定するよう呼び掛けた。(2023/08/29-18:00 記事提供元:時事通信社)
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。