アイカ工業(名古屋市)は8月29日、茨城工場内に新工場棟を建設し、高級人造石「フィオレストーン」の加工ラインを増設すると発表した。これにより、カウンター加工品の生産能力が約1.5倍に向上する。11月から工事を開始し、2024年10月に稼働開始予定。総投資額は約7.7億円。
インテリア業界において天然水晶に樹脂などを配合・成形した高級人造石の需要が拡大するなか、同社は2011年に国内初の高級人造石オリジナルブランド「フィオレストーン」を発売。高級マンションのキッチン天板用途や、オフィス・商業施設・ホテル・駅・空港などの洗面カウンターおよび受付カウンター用途の需要を取り込み、市場シェアを拡大している。
高級マンション需要の継続や用途の拡大、インバウンド回復によるホテル需要の伸長など、高級人造石市場の成長が続くなか、同社は新工場棟に「フィオレストーン」加工ラインを増設することで旺盛な需要に対応。生産能力を増強し、フィオレストーンを含むストーン事業全体で2026年度の売上高約100億円(2022年度比約1.4倍)を目指す。
フィオレストーン加工工場の運営は、同社100%子会社のアイカインテリア工業(愛知県小牧市)が担っており、加工ライン増設に伴い約30名の新規雇用を予定している。
同社は、2019年3月に茨城工場敷地内に「フィオレストーン」加工工場を建設。主要納入先である東京都市部に近い茨城に加工拠点を追加することで、納期短縮と物流コスト抑制を図った。また、磁器質大板セラミックタイル「ラミナム」の加工も行い、ストーン事業拡大に注力してきた。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。