吉永建設(兵庫県川西市)は2019年度から、平屋ならではのライフスタイルを訴求する「平屋暮らしの家」の提案に力を入れており、現在、川西市内で平屋だけの分譲地約60区画のプロジェクトを進めている。平屋の受注が増加する中、自社の商圏でも平屋の需要は高いと見て、以前からの構想を具体化へ。発案者の会長・吉永裕利さんは「潜在的な平屋のニーズに応えたい」と話す。
同社の引き渡し棟数に占める平屋(子ども部屋のみを2階とした“半平屋”を含む)の割合は、2019年度の11%から20年度25%、21年度29%、22年度22%と推移している。23年も、1月から5月にかけて5棟連続で平屋の完成披露会を実施している。
平屋の提案を始めた当初はあまり反響がなかった。しかし事例が増え、同社が以前から訴求していた「女性目線」の要素などを盛り込んだ平屋暮らしの家の提案を本格化させるにつれ、人気が高まっていったという。吉永さんは「当社の商圏内でも、平屋のマーケットは確かに存在している」と考え、以前から平屋だけの分譲地のアイデアを温めていた。
営業の杉浦雅史さんは「お子様のいるお客様でも平屋への憧れは強いようだ」と、主な顧客層からのニーズも高いと話す。
ローコストと注文住宅中間のニーズをとらえる
今回、計画進行中の分譲地は約7000坪で、一般的な2階建て住宅なら100区画程度の面積だ。しかし今回は・・・
この記事は新建ハウジング8月30日号6面(2023年8月30日発行)に掲載しています。
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