建設業振興基金が8月15日に公表した「建設キャリアアップシステム(CCUS)の運営状況」によると、2023年7月末時点の登録状況は、技能者が124万1884人、一人親方を含めた事業者が23万4642者。就業履歴数の累計は、2019年の運用開始以降で9699万3947件となった。当初に目標として掲げていた「5年間で全ての技能者(330万人)が登録」には及ばず、ようやく“3分の1”にまでこぎつけた。
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本人情報や資格の真正性を確認し、登録を行う認定登録機関は全国238カ所に拡大。主に、都道府県に所在する全国建設労働組合総連合(全建総連)や、建設業協会、建設産業ユニオンなどが対応する。CCUSに関する専門的知識を修得し、登録や運用についての質問・相談に応じる「CCUS認定アドバイザー」は330人、登録手続きを代行する「CCUS登録行政書士」は922人となった。
システムについては、就業履歴登録アプリ「建レコ」に対応した標準カードリーダーを4機種(Windows対応1機種、Windows・iOS 対応2機種、iOS対応1機種)を販売。2023年7月には、カードリーダーのみで就業履歴が登録できる「ロギング機能」を搭載した。他にも携帯電話(ガラケー・スマートフォン)から電話を掛けることで就業履歴登録ができる「キャリアリンク」(コムテックス)、顔認証入退システム(日本電気、他)など、民間システムとのAPI連携にも対応している。
10月から事業者更新手続き開始
建設業振興基金では、2019年の運用開始当初に登録した事業者に対し、2023年10月から更新手続きを開始する。2018年度(2018年5月~ 2019年3月末)に登録した事業者の有効期限は2024年3月31日まで。有効期限満了の1カ月前に当たる2月末までに更新手続きを行う必要がある。申請先はCCUS ホームページまたは認定登録機関。更新登録料は事業者の規模により異なり、更新手続き後に送られてくるメールに記載されている。
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