エヌ・シー・エヌ(東京都千代田区)がこのほど公表した2022年度の活動報告書によると、同年度の「重量木骨の家」の年間受注棟数は428棟で、昨年度から47棟減少。原油高・円安による資材全般の高騰をはじめ、プレミアムパートナー各社の初回来場者数が減少したことが影響した。プレミアムパートナー登録社数は、住まいず(鹿児島県霧島市)が加わったことにより計71社となった。
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「重量木骨の家」に占める長期優良住宅の割合は80.8%に達し、昨年度から4.4%減ったものの、国内の長期優良住宅率29.3%に比して高い割合を維持。 「NCN重量木骨の家完成保証制度」の付保率も52.8%となった。完成保証基金の合計金額は6380万円となっている。
ウェブサイトへの流入要因となる「オーガニック検索」からの集客が、全体的に減少傾向にあることから、2022年度はウェブ広告により補完。これにより「重量木骨の家」のWebサイトへのセッション(アクセス)数は2416万1282となり、昨年のセッション数を上回った。一方、ページビュー数は760万6686、プレミアムパートナーサイトへのリンク数は7万2947にとどまっている。ページビューで最も多かったのは「工務店の詳細ページ」で404万4180だった。
決め手は「デザイン性」「間取りの自由度」
2022年1月から12月に実施した「重量木骨の家」のオーナーアンケート(回答数 88件)では、年代別分布が「30代」39%、「40代」38%で、合わせて全体の8割を占めた。「50代」は昨年度から7ポイント減の9%。職業は「会社員」が半数を占めたほか、「医師」「医療関係者」がともに15%となった。世帯年収は「1000万円以上」が半数を占めている。
他社と比較したかについては、半数を超える49人が「木造系のハウスメーカー」と答えた。工務店を決めたポイントは「デザイン性・間取りの自由度」(55人)、「担当者への信頼感・人柄」(52人)、「構法・耐震性」(51人)、「工務店への信頼感・企業姿勢」(49人)の順となっている。
家づくりに関する全般的な質問では、家を建てようと思ったきっかけについて、「子供の成長」(26人)、「住んでいた家に対する不安・不満」(12人)、「結婚」(9人)が上位に。重要視した情報については「工務店へのヒアリング」(44%)、「住宅展示場・モデルハウス見学会」(16%)、「工務店・ハウスメーカーの資料請求」(9%)と答えた割合が高かった。
家づくりでこだわったこと(自由回答)では、「耐震性があり、冬暖かく夏涼しい家」「開放感のある間取り」「土地形状に合わせた自由設計」「ムダのない快適な動線」「建て売りではできない家」などの回答が得られた。また、コロナ禍が影響したことについては、「家にいる時間がより増えることを想像して家づくりを計画」「ワークスペースを設置」「玄関近くに手洗いスペースを設置」「駅までの距離の優先順位が下がった」などがあった。
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