東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、主要都市における7月の新築一戸建て(土地面積100㎡以上300㎡以下)と新築小規模一戸建て(土地面積50㎡以上100㎡未満)の供給動向を発表した。
新築一戸建ての平均価格は、首都圏(1都3県)が前月比ほぼ横ばいの4498万円だった。東京都が1.9%減の5409万円と反転下落。神奈川県は4.0%増の4916万円と上昇に転じた。千葉県は3777万円で横ばい、埼玉県は1.8%増の3897万円と反転上昇した。東京都が再び下落し、首都圏の上値を重くしている。全都県で土地面積や建物面積が縮小し、首都圏全体で前月比・前年同月比がともに縮小した。東京都と神奈川県の戸数は、前月大きく増加した反動で減少。全都県で分譲戸数が減少し、首都圏全体では前月の2ケタ増からマイナスへ転じた。
都市別では、東京23区が前月比5.3%減の8304万円と2カ月連続で下落。都下が4731万円(4.4%減)、川崎市が5620万円(1.9%減)と反転下落した。大都市圏では、横浜市のみ5771万円(4.2%増)と上昇した。郊外都市では、相模原市(2.0%増)が2カ月連続上昇し、2014年4月の集計開始以降最高価格を更新。千葉市(0.6%減)は反転下落、さいたま市(0.3%増)は反転上昇した。
近畿圏(2府4県)は、前月比1.6%増の3647万円と2カ月連続上昇した。大阪府が3864万円(0.2%増)と2カ月連続上昇、兵庫県は3776万円(3.5%増)、京都府は3949万円(5.9%増)といずれも反転上昇し、主要3府県で価格上昇となった。都市別では、大阪市が4493万円(2.0%減)と3カ月連続で下落したが、前年同月比はプラスに転じた。堺市は、前月最高価格となった反動で4054万円(4.0%減)と反転下落。神戸市は3907万円(6.0%減)2カ月連続下落した。京都市は4575万円(5.7%増)と反転上昇した。
中部圏(4県)は、3384万円と前月比横ばいとなった。愛知県は0.5%増の3620万円と反転上昇。戸数は中部圏・愛知県ともに減少し、前年同月比においても低水準となっている。名古屋市は4109万円(0.3%増)と反転上昇し、土地・建物の平均面積も2カ月連続で拡大した。
宮城県は3486万円(6.0%増)と反転上昇し、前年同月比も21.8%増の高水準となった。仙台市は3666万円(0.2%増)と反転上昇し、前年同月比も1.6%増とプラスを維持している。福岡県は3467万円(0.7%増)と反転上昇。横ばいだった土地・建物の平均面積は再び縮小し、前年同月比もマイナスとなった。福岡市(1.5%減)は反転下落、前年同月比は1.7%増となっている。
■小規模一戸建て 首都圏は4カ月連続上昇 東京都は戸数減少
新築小規模一戸建て住宅の平均価格は、首都圏で前月比0.1%増の5320万円と4カ月連続で上昇した。東京都は6459万円(2.4%増)と反転上昇。神奈川県は4637万円(3.6%減)と反転下落した。千葉県は4352万円(2.2%増)、埼玉県は4376万円(2.6%増)といずれも反転上昇した。東京都が上昇に転じたものの神奈川県の下落が響き、全体ではわずかな上昇にとどまった。また、東京都では分譲戸数が23区・都下ともに減少し、全体で前月比10.7%減となっている。
都市別では、東京23区が6883万円(0.7%減)と反転下落。都下は5051万円(3.0%増)で上昇に転じた。横浜市(3.1%減)は4カ月連続下落、川崎市(0.6%減)は反転下落した。相模原市(0.7%減)、千葉市(1.1%減)はいずれも反転下落し、さいたま市(2.8%増)は上昇に転じた。神奈川県の政令指定都市が軒並み下落したが、横浜市の分譲戸数は高い水準を維持している。
近畿圏は、前月比1.6%増の3833万円と反転上昇した。大阪府は3729万円(0.3%減)と2カ月連続下落。5月に最高価格を更新して以降、下落が続いている。兵庫県は4280万円(4.2%増)、京都府は3824万円(3.9%増)でいずれも反転上昇した。都市別では、大阪市が4102万円(2.8%減)、堺市が3422万円(4.2%減)と連続で下落。神戸市(3.7%増)は2カ月連続上昇、京都市(5.1%増)は反転上昇した。大阪市は4月以降下落傾向が見られる。
中部圏は、前月比3.6%減の3754万円と2カ月連続の下落。愛知県は3785万円(3.6%減)と2カ月連続で下落した。前年同月比でも6.0%減と低い水準で、土地・建物の平均面積も縮小している。名古屋市は3877万円(2.7%減)と3カ月連続下落。平均建物面積は前月比プラスとなったが、土地面積は5.5%縮小した。
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