厚生労働省が8月8日公表した「勤労統計調査」(2023年6月分結果速報)によると、建設業(事業所規模5人以上)のボーナスを含めた月間現金給与額は56万1499円で、前年同月と比べて3.9%減少した。ボーナスを含めた特別に支払われた給与は同9.5%減の21万81円、所定内給与は同0.1%減の32万8060円、所定外給与は2万3358円で同0.8%減と、いずれも減少した。
建設業のうちパートを除く一般労働者は、給与総額が59万253円(同4.0%減)。内訳は、所定内給与が34万1836円(同0.1%減)、所定外給与は2万4781円(同0.9%減)、特別に支払われた給与は22万3636円(同9.5%減)だった。
全産業の月間現金給与額の平均は、同2.3%増の46万2040円。このうち一般労働者が62万5235円(同2.7%増)、パート労働者が11万1389円(同1.8%増)。全産業の給与額が上昇傾向であるのに対し、建設業、卸売業・小売業など4産業で減少。このうち建設業が最も下げ幅が大きかった。給与総額が高かったのは、電気・ガス業の106万4715円、金融業・保険業の92万1691円、情報通信業の88万5169円など。
総労働時間は微増 所定外労働も増加傾向
全産業の月間総実労働時間の平均は142.4時間で、前年同月と比べて0.1%増加。建設業は171.1時間で同0.2%増加した。調査対象の産業の中では鉱業・採石業(173.7時間)、運輸業・郵便業(172.0時間)に次いで3番目に多かった。建設業の所定外労働時間(残業・休日出勤など)は13.2時間で前年同月から0.8%増加。出勤日数は21.0日で0.1%増加した。パートを除く一般労働者の総労働時間は、176.4時間で同0.1%増加。所定外労働は14.0時間で同0.7%の増加だった。
全産業の労働者数は5241万6000人で、前年同月と比べて1.8%増加。このうち建設業は279万2000人で同1.8%増加した。建設業の入職率は1.15%で同0.09ポイント減少。離職率は0.95%で0.3ポイント減った。前月比では1.63ポイントの減少となった。
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