帝国データバンクの発表によると、京都住宅設計(京都市中京区)が7月25日に京都地裁より破産手続き開始決定を受けたことがわかった。負債額は約1億5000万円とみられる。
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同社は1974年(昭和49年)創業。一般施主や賃貸マンション、ビルなどのオーナーを得意先として、木造住宅および鉄筋建造物などの新築・改築工事のほか不動産売買仲介なども手がけ、2001年12月期の売上高は約6億8400万円を計上していた。
しかし、同業者との競合激化から受注量は減少。さらに2001年~2005年にかけて同社の元経理担当者が約1億2000万円を着服したことが発覚。2006年12月期にその被害額などを営業外費用として計上したことで経常損益は約2300万円の赤字を計上、債務超過に陥っていた。その後もマンパワー不足などから受注量が伸び悩み、近年の年商は1億円~2億4000万円程度にとどまっていた。
2018年11月には、施工した住宅の施工不良が発覚、施主から損害賠償請求の訴訟を起こされ、2022年に同訴訟において約5000万円の支払いを命じられたことで、事業継続は困難と判断し、今回の措置となった。
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