ノーリツ(神戸市)が8月9日に発表した2023年12月期第2四半期業績は、製品供給の遅延が解消し、売上高は前年同期比4.2%増の997億5200万円となったが、営業利益は国内での需要低迷と原価高騰により苦戦。一方で、海外事業が収益性の高い製品により利益を確保したことから、トータルで同59.2%増の12億7600万円と大幅に回復した。最終利益は有価証券売却により利益を確保し、10億6100万円(同105.8%増)となった。
国内事業では、温水空調分野で「ハイブリッド給湯暖房システム」の販売台数が前年比150%に拡大。非住宅分野においてもボイラーから業務用ガス給湯器への取替えが進んだことから、売上高が649億4400万円(前年同期比1.6%増)となった。その一方で、需要低迷と原価高騰の影響を受け、セグメント損失1億600万円を計上。前年同期の6億円のセグメント利益から大幅に減少している。国内事業全体では増収減益となった。
海外事業は、売上高が348億700万円(同9.5%増)、セグメント利益が13億8300万円(同586.7%増)と大幅な増益に。中国エリアでは、家庭用・暖房用給湯器などの高付加価値商品の好調により収益を拡大した。北米エリアは、住宅不況により需要が低迷したが、収益性の高い業務用・暖房用機器でカバーした。豪州エリアは、ニュージーランド向けのタンクレス給湯器やホームセンター向けタンク式給湯器の販売が順調だった。これにより海外事業全体で増収増益となった。
通期予想は2023年2月14日公表分からの変更はなく、売上高は2340億円(同10.9%増)となる見通し。営業利益は原材料費および物流費の増加が予想されるが、引き続き80億円(同16.1%増)を目指す。経常利益は86億円(同8.9%増)、最終利益は59億円(同22.9%増)を見込む。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。