エネルギーを生み出せ、しかもかっこいい屋根はできないか―そんな思いから生まれたのが、モノクローム(本社:東京都中央区)の屋根一体型太陽光パネル「Roof-1(ルーフワン)」だ。まるで金属屋根のような意匠性に加え、容量や施工性の面でもメリットを持つ。CEOの梅田優祐さんは、意匠性が「(太陽光発電の)普及の起爆剤になる」とし「日本中の屋根を“エネルギーをつくる”屋根にしたい」と意気込む。
Roof-1は、縦葺き用のガルバリウム鋼板屋根材の上に置いた薄型の太陽光モジュールを、強化ガラスと特殊フィルムで一体化させている。モジュール自体は一般的なものだが、セルの導線などを変更して黒みを強め、まるで金属屋根のような外観を実現した。厚みも25㎜まで抑えた。
容量はフルモジュール(1915×384㎜)で110W。一般的な太陽光パネルを設置する場合、屋根形状によってはデッドスペースが発生するが、Roof-1なら屋根の全面に施工でき、大容量を確保しやすい。破損、故障した場合も、モジュール単位での交換が可能でメンテナンス性にも優れる。
開発にあたっては、大手屋根材メーカーの協力を得た。施工時は、野地板に吊子金具を打ち、配線スペースと通気層を兼ねたバックアップ材を敷いた上にRoof-1を設置して吊子、キャップで固定する仕組みで、屋根工事業者や板金職人でも十分対応できるという。
価格は「一般的な太陽光パネルの2~3割増し」程度だという。太陽光モジュール(製品保証、出力保証)と金属屋根材(塗膜保証、穴あき保証)、ともに20年間保証を付与する。
機能だけではなく 「わくわく」感も重要
CEOの梅田さんは、NewsPicksの考案者としても知られる。なぜ住宅用太陽光発電の開発を手がけるようになったのか。それは・・・
この記事は新建ハウジング8月10日号5面(2023年8月10日発行)に掲載しています。
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