東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、6月の三大都市圏・主要都市における中古マンション70㎡あたりの価格を発表した。
首都圏の中古マンション価格は、前月比0.1%減の4834万円とわずかながら4カ月連続で下落した。東京都は6427万円(0.4%減)と2カ月連続下落。神奈川県も3668万円(0.1%減)と弱含んだが年初以来3600万円台半ばの水準で安定している。埼玉県は3034万円(0.2%増)、千葉県は2806万円(0.9%増)と続伸したが、依然1月~2月の水準を下回って推移している。
都市別では、東京23区が7039万円(0.1%減)。都心6区は0.4%増の1億301万円と小幅ながら5カ月連続で上昇した。城南・城西エリアは概ね横ばい、城北・城東エリアは僅かに弱含むなど、都心部と周辺エリアで価格トレンドの差が鮮明になりつつある。水面下でも都心6区で値下げ率縮小など改善の動きがやや見られる一方、周辺エリアは小康状態のままとなっている。また、横浜市(0.9%減)がマイナスに転じ、23区と同様前年同月比が3%を割り込んだ。さいたま市(1.2%増)、千葉市(1.7%増)は、ともに前年同月比5%以上を維持している。
近畿圏は前月比0.1%増の2901万円とわずかに強含んだ。大阪府は0.1%減の3092万円と、年明けからの水準低下に歯止めがかからない。兵庫県は0.2%増の2541万円と2カ月連続上昇するも、1月のピークを下回る状況が続く。主要エリアで目立った動きがなかったことから、4月の水準には至らなかった。都市別では、大阪市が前月比0.3%減の3898万円と小幅ながら引き続き下落したことで、昨年7月から維持してきた3900万円台を割り込んだ。市中心部は1.1%増の5368万円と上昇に転じた。神戸市は1.2%増と4カ月連続上昇し、上昇率も1%台を維持している。
中部圏は前月比0.4%減の2283万円と3カ月連続下落。愛知県は0.2%増の2439万円と3カ月ぶりに上昇したが、4月の水準には届かなかった。都市別では、名古屋市が前月比0.4%増の2831万円と小幅ながら3カ月ぶりに上昇したが、市中心部では0.2%減と3カ月連続で下落した。前年同月比は5%台を維持しているが、東京23区や大阪市と同じく着実に上値が重くなってきている。
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