LIFULL(東京都千代田区)が運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」は、過去3年以内に住み替え経験を持つ1都3県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)の25歳~84歳までの男女500人を対象に「住み替えに関する意識調査」を実施し、このほど発表した。
マイホームの住み替えを検討したきっかけについて聞いたところ、「住んでいる家に対する不満(狭い、部屋数が足りない、古いなど)」(25.6%)、「住宅の老朽化」(24.5%)といった現在の住居に対する不都合や不満が上位にあがった。一方で、「子どもの誕生・成長」(21.9%)、「自分や家族の介護・高齢化」(18.0%)といったライフステージの変化を理由に住み替えを検討した人も多かった。
また、「コロナの影響による生活スタイルの変化」を理由に15.4%がマイホームの住み替えを検討していることから、コロナ禍が人々の住まい選びにも一定の影響を与えたことがうかがえる。さらに「不動産価格が上がっていたので高く売れそうだと思った」という回答も14.0%にのぼり、近年の不動産売却市場の活況ぶりを裏付けている。
売却したマイホームの築年数を聞いたところ、「築10年以上20年未満」が29.4%と最も多く、ついで「築3年以上10年未満」が21.8%、「築20年以上30年未満」が19.4%となった。
ライフステージや社会状況の変化などにより、築20年未満の物件を売却して住み替える人たちの割合が半数を超えている。「マイホームは一生に1度の買い物」の時代から、現在は、柔軟に判断し、自宅の売却・新居の購入という住み替えを行うといった意識の変化が見て取れる。
住み替え先である新居選びで重視したポイントとしては、「間取り」(54.0%)、「交通利便性」(46.2%)、「生活利便性(スーパーが近いなど)」(39.0%)が上位に挙がった。年代別に見ると、50代と60歳~84歳では「交通利便性」や「間取り」を特に重視する傾向にある。このことから、多くの住み替えには「実家を売却して交通利便性の高い都心へ住み替える」「子どもの独立に伴い、部屋数の少ない家に住み替える」といったストーリーがあることが推測される。
調査期間は2023年6月2日~6月5日。対象は過去3年以内に自分が住んでいた一都三県の購入物件を売却し、新たに購入した物件に住み替えた25~84歳男女500人。
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