消防庁が発表した2023年7月10日~16日の全国における熱中症による救急搬送者数は8189人で、前週の3964人と比較して約2倍となった。前年同時期の3958人と比べても約2倍の数値となっている。このうち死亡した人は3人で、前週の2人から増加した。重症者は186人、中等症者は2566人だった。
年齢別では、成人が3836人、高齢者が4484人。発生場所は「住居」の3215人(39.3%)が最多で、次いで「道路工事現場・工場・作業所などの仕事場」834人(10.2%)が多かった。都道府県別では「東京都」1066人、「埼玉県」806人、「愛知県」540人が上位となっている。
都は「熱中症ポータルサイト」設置
都道府県別で最も多かった東京都では、熱中症対策のための「東京都熱中症対策ポータルサイト」を設置。熱中症の危険性が高まった場合に発令される「熱中症警戒アラート」、救急車の要請が急増した場合に発令される「救急車ひっ迫アラート」を随時掲載している。また救急搬送された人のうち半数は入院を必要としない軽症であることから、救急車を呼ぶべきか迷った場合には「119」番ではなく、頭に「#」と「7」を付けた「#7119」番で通報するよう呼び掛けている。
小池百合子知事は14日に行われた定例会見の中で、「連日のように30度を超える危険な暑さが続いている。救急隊の出動件数も過去最多を超えるペースで推移している。熱中症対策ポータルサイトで都内が今どのようになっているか、熱中症予防に関する基礎知識などを伝えている。ぜひ参考にしていただきたい」と話した。
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