ハマニ(静岡県浜松市)は、左官の伝統と新しい可能性を紹介する「左官ショールーム」を7月29日にオープンする。
建物内外の床・壁・天井のほとんどが左官で仕上げられ、左官の繊細な技と深い歴史を体感することができる。展示している塗り壁見本も、同社の左官職人が一枚一枚手作りで製作したもので、伝統的な仕上げから新しい海外の素材まで実際に手に取って確認できる。
建設業界の中でも特に高齢化が進む左官業界では、若年層の採用・育成が進んでいないため、10年後には職人が半分になると言われている。一方、法律の変更により漆喰や土壁が公共工事で使用可能となったほか、海外のデザイン性の高い塗り壁材が多く採用されていることから、魅力ある業界ともされている。今回同社は、経産省の事業再構築補助金に採択されたことから、左官の魅力を身近に感じられる同ショールームを建設。一般の人や設計事務所などに左官をわかりやすく知ってもらうとともに、若手の採用や育成に役立てる。
左官塗り壁の色や仕上げ、空間を体感することで優れた機能性を知ってもらうほか、法人向けに施主と一緒に左官塗り壁の色や模様を選択できる場としても提供する。下地から仕上げまで施工方法などの相談にも対応する。塗り壁体験会や、光る泥だんごなどのイベントも開催予定。
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