建設業界に特化した人材サービスを展開するウィルオブ・コンストラクション(東京都新宿区)は、全国の建設現場で就業する若手社員141名を対象に「建設業界で働く若手社員の意識調査」を実施。このほど、結果を発表した。
建設業界の課題について聞いたところ、男女ともに「給与や賞与を上げたほうが良い(男性:72.2% / 女性:60.8%)」、「休日を増やしたほうが良い(男性:57.8% / 女性:52.9%)」など、条件面での改善を望む声が上位となった。また、「研修の時間や内容を充実させたほうが良い」も、男性では3番目(53.3%)、女性では4番目(39.2%)に多い結果となり、条件面と共に現場教育や育成体制が不十分と思っている若手社員が多いことがわかった。
「建設業界で働いていて良かったこと」については、「手に職を付けられる」が男女ともにトップ(男性28.0%/女性39.0%)だった一方で、「建設業界で働いていて後悔したこと」では、「手に職を付けるまでに時間がかかる」が男性でトップ(45.6%)、女性で2番目(35.3%)に多かった。このことから、手に職を付けられることに魅力を感じる一方で、実際に手に職を付けるまでが大変だと実感している人が多いことがわかった。
建設業界の課題として、「研修の時間や内容を充実させたほうが良い」との回答が多かったことからも、建築業界で働くことに対し、手に職を付けられることの価値やスケールの大きい仕事に携われることのやりがいを感じているが、専門性が高くスキルを身に着けるまでに時間を要するため、現場での教育・育成体制を充実させることが必要と感じている若者が多いことが明らかとなった。
「建設業界で働いていて後悔したこと」で男女差が最も大きかったのは、「自分の将来のキャリアイメージができない」(男性16.0%/女性29.0%)で、女性は男性より13.0%高い結果となった。同社は、男性と比べると、建設業界で働くロールモデルになる女性がまだ少ないことが要因ではないかと分析している。
調査期間は2023年2月20日~3月3日。対象は全国の建設現場で勤務する20~30代かつ建設業界での就業年数が3年以内の若手社員男女141名。
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