信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、きぐれ住設(北海道札幌市)が、7月3日付で事後処理を弁護士に一任し、自己破産を申請する予定であることがわかった。負債は2019年7月期で約9億1000万円だが、変動している可能性もある。
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同社は、木造建築工事を主体に給排水設備工事などを手がけ、一般顧客や法人を対象に戸建て住宅や集合住宅の新築、増改築を手がけていた。
このほかビルメンテナンス業者や建築業者の下請けとしてもキッチン・風呂・洗面台・トイレ等の設置交換など水回りに関する給排水設備工事を手がけ、2017年8月期には年売上高約4億9000万円を計上していた。
札幌市内および近郊地区を中心に営業開拓に努め、水回りのリフォーム提案と絡めた建築工事やリノベーション等の提案などにより新規顧客を開拓、2019年7月期(決算期変更)は年売上高約17億4900万円を計上し、業績は急伸していた。
しかし、同業者間の競争もあって受注単価に伸びは見られなかったうえ、業容拡大に伴い外注業者への依存が高まったことなどから収益は悪化。不良債権の償却や金融機関からの借入負担などもあって同期において約2億1000万円の当期純損失を計上、財務内容の悪化を余儀なくされていた。
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