野村不動産(東京都新宿区)は、今後開発する分譲マンション「プラウドシリーズ」全物件の駐車区画数の原則3割に電気自動車(EV)充電設備を導入すると発表した。
東京都が2025年4月から改正環境確保条例で開始するEV充電設備の設置義務化に先行対応。
これまで対応が難しいとされてきた機械式駐車場への設置にも取り組んでおり、今年7月15日にモデルルームを開設、24年11上旬竣工予定の「プラウド青葉台」(横浜市)では、EV充電仕様の特注大型パレットを採用することで約7割(全39台)にEV充電設備の設置を予定する。
このプラウド青葉台で導入するのは、ニッパツパーキングシステムズ(横浜市)が開発し、物件に合わせてカスタマイズしたもの。従来、機械式駐車場では、EV充電設備の充電ガンや充電口蓋、ケーブルがパレット幅内に収まらず、パレット昇降の際に駐車場躯体部分に干渉してしまうために導入が難しかったが、以下3点をクリアすることで機械式への導入を可能にした。
(1)大型パレットを特注製作
既製品の最大幅は1950mmだったが、収容可能車種を増やすため全幅2050mmの大型パレットを製作
(2)「幅寄せガイドレール」を設置
車種によって異なる充電口蓋の位置に合わせて「幅寄せガイドレール」をパレットの左右どちらかに設置。充電口蓋の開閉に必要なスペースを確保して駐車ができる
(3)「EV充電BOX」の設置位置を自由に
従来は、充電ケーブル等を収納する「EV充電BOX」をパレット後面に固定するしかなかったが、左右前後に自由に設置できるようにした。充電口蓋に近い位置に設置できるため、充電用の配線を短くでき、断線リスクを低減する
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