信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、東名小山カントリー倶楽部(静岡県御殿場市)が7月6日、東京地裁へ破産を申し立て、同日破産手続き開始決定を受けた。負債は債権者約1万9820人に対し、約175億3100万円。うち預託金返還請求権分が約167億円。
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同社は1972年11月にゴルフ場開設を目的に設立された。会員権販売で得た資金をもとにゴルフ場の造成工事を進めたが、会員権の乱発や複数回にわたる役員交代などで経営に混乱を来し、ゴルフ場を開設するまでに至らなかった。このため、ゴルフ場施設の賃貸業に転換し、ゴルフ場は他社によって1989年から「ギャツビイゴルフクラブ」(駿東郡小山町内)の屋号で運営。同社は賃貸収入を得ていた。
しかし、税金や賦課金などの滞納処分を受け、資産売却を進めざるを得なかった影響で、2023年5月にゴルフ場運営会社との賃貸契約が終了、収入を確保できる見込みがなくなったことで営業継続を断念した。
なお、「ギャツビイゴルフクラブ」については、別会社にて通常通り営業している。
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