東京商工リサーチ(東京都千代田区)は7月10日、6月の全国企業倒産状況について発表した。企業倒産(負債額1000万円以上)は、前年同月比41.0%増の770件、負債総額は同87.7%減の1509億4700万円だった。
件数は2022年4月から15カ月連続で前年同月超えとなり、6月に700件台となったのは2020年以来3年ぶり。増加率は今年最大で、2021年5月以来の高水準となった。負債総額は、前年同月に簡易再生手続(民事再生法)を申請したマレリホールディングス(埼玉、負債1兆1330億円) の反動で大幅に減少し、3カ月ぶりに前年同月を下回った。
「新型コロナウイルス」関連倒産は302件(同50.2%増)で、3月(318件)に次ぐ多さ。2020年2月からの累計は6379件に達した。また「後継者難」は37件、「求人難」は5件、「従業員退職」「人件費高騰」は各3件だった。
産業別では、10産業のうち「農・林・漁・鉱業」を除く9産業で前年同月を上回った。建設業は前年同月比33.9%増の150件で、サービス業他の255件に次ぐ多さ。不動産業は26件(同13.0%増)で8カ月連続前年同月を上回った。
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