東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、主要都市における6月の新築一戸建て(土地面積100㎡以上300㎡以下)と新築小規模一戸建て(土地面積50㎡以上100㎡未満)の供給動向を発表した。
新築一戸建ての平均価格は、首都圏(1都3県)が前月比0.8%増の4500万円と2カ月連続で上昇した。東京都が2.2%増の5511万円と反転上昇。神奈川県は6.2%減の4728万円と下落に転じ、前月に記録した集計開始以降初の5000万円台を維持できなかった。千葉県は1.7%増の3778万で2カ月連続上昇、埼玉県は1.1%減の3829万円と反転下落した。東京都が3カ月ぶりに上昇したが、神奈川県の大幅な下落により首都圏全体では上昇幅が縮小した。
一方、戸数は前月から軒並み増加。東京都が42.9%増、神奈川県が23.8%増と大きく伸ばし、首都圏全体で2ケタ増となった。都市別では、東京23区が前月比1.8%減の8767万円と反転下落。都下4947万円(1.6%増)、川崎市5730万円(0.6%増)が反転上昇した。横浜市は5538万円(8.1%減)で、初の6000万円台となった前月から反転下落。郊外都市では、相模原市(6.6%増)と千葉市(2.8%増)が反転上昇し、さいたま市(0.4%減)が反転下落した。
近畿圏(2府4県)は、前月比1.1%増の3590万円と反転上昇した。大阪府が3855万円(6.1%増)と反転上昇。兵庫県は3648万円(1.7%減)、京都府は3729万円(4.8%減)と、いずれも反転下落した。3府県で上昇と下落が入れ替わった。都市別では、大阪市が4583万円(3.8%減)と2カ月連続で下落し、前年同月比もマイナスに転じた。堺市は4221万円(5.6%増)と反転上昇し、集計開始以降の最高価格となった。神戸市は4158万円(2.0%減)、京都市は4327万円(13.4%減)と反転下落した。
中部圏(4県)は、前月比0.2%減の3384万円と反転下落。愛知県も0.5%減の3601万円と反転下落したが、いずれも前年同月比はプラスを維持した。名古屋市は4095万円(0.2%減)と反転下落したが、縮小が続いていた土地・建物の平均面積は前月比で拡大した。
宮城県は3288万円(3.9%減)と反転下落し、前年同月比も0.2%減とマイナスだった。仙台市は3660万円(1.6%減)と反転下落したが、前年同月比は0.3%増とプラスを維持。福岡県は3442万円(1.6%減)と下落に転じたが、前年同月比では0.2%増となった。福岡市(1.0%増)は3カ月連続の下落から上昇に転じ、前年同月比は1.2%増となっている。
■小規模一戸建て 首都圏は神奈川県を除き下落 東京都は連続下落
新築小規模一戸建て住宅の平均価格は、首都圏で前月比0.7%増の5316万円と3カ月連続で上昇した。東京都は6305万円(0.8%減)と2カ月連続で下落。神奈川県は4808万円(3.1%増)と、首都圏で唯一反転上昇した。千葉県は4257万円(5.9%減)、埼玉県は4266万円(2.5%減)と下落に転じた。東京都で下落が続く一方、分譲戸数は前月比8.5%増と高い水準にある。都市別では、東京23区が6934万円(0.9%増)と反転上昇。都下は4902万円(2.5%減)で2カ月連続下落、横浜市(0.1%減)は3カ月連続で下落した。川崎市(8.4%増)は反転上昇した。相模原市(8.2%増)、千葉市(0.4%増)はいずれも反転上昇、さいたま市(5.5%減)は下落に転じた。
近畿圏は、前月比2.6%減の3774万円と反転下落した。大阪府は最高価格を2カ月連続更新していたが、6月は3742万円(1.9%減)と反転下落。兵庫県は4109万円(0.8%減)で2カ月連続、京都府は3680万円(4.6%減)と3カ月連続下落し、全府県で価格が下落した。都市別では、大阪市が4220万円(0.1%減)と僅かに下落。堺市(5.9%減)が反転下落、京都市(0.3%減)は3カ月連続で下落となった。神戸市のみ2.3%増と上昇に転じた。
中部圏は、前月比1.3%減の3893万円で反転下落し、前年同月比も2.8%減となった。愛知県は3927万円(1.2%減)と下落に転じ、前年同月比も4.1%減とマイナスに振れた。名古屋市は3983万円(1.3%減)と2カ月連続下落し、10カ月ぶりに4000万円台を割り込んだ。
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