東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、5月の三大都市圏・主要都市における中古マンション70㎡あたりの価格を発表した。
首都圏の中古マンション価格は、前月比0.3%減の4838万円と小幅ながら3カ月連続下落した。
東京都は6456万円(0.3%減)と4カ月ぶりに下落。埼玉県は3028万円(0.7%増)、千葉県は2782万円(0.1%増)とプラスとなったが、1月~2月の水準には至らなかった。神奈川県は3672万円(0.3%増)と3カ月ぶりに上昇し、最高値を更新した。
都市別では、東京23区が概ね横ばいの7047万円。都心6区は0.3%増の1億256万円と小幅ながら4カ月連続で上昇した。城南・城西エリアは6カ月ぶりにマイナス、城北・城東エリアは僅かな強含みに留まり、都心部が続伸する一方で周辺エリアは上値を伸ばすまでに至らなかった。
水面下では東京23区の流通戸数や価格改定シェアで落ち着いた動きを示しているが、値下げ率は緩やかに拡大を続けている。横浜市(0.5%増)、千葉市(0.8%増)はそれぞれプラスなのに対し、さいたま市(0.3%減)は小幅ながら前月に続き下落し、前年同月からの上昇率も5%台まで低下。各主要都市とも今年に入ってから明らかに上値が重くなってきている。
近畿圏は前月比0.3%減の2899万円と小幅ながら2カ月ぶりに下落。大阪府が0.3%減の3096万円と年初来の最安値を更新するなど、大阪エリアの弱含みと事例シェア縮小が影響した。一方、兵庫県は0.4%増の2537万円と小幅ながら4カ月ぶりに上昇した。1月にピークを記録して以降、やや下回る水準で推移している。
都市別では、大阪市が前月比0.2%減の3909万円と僅かに弱含んだものの、3月の水準は上回った。昨年7月から3900万円台で推移しているが、辛うじて保っている状況となっている。市中心部は0.1%減の5312万円と4カ月ぶりに弱含んだ。一方、神戸市は1.1%増と3カ月連続上昇し、上昇率も拡大している。
中部圏は前月比0.2%減の2293万円と2カ月連続下落。愛知県も0.2%減の2435万円と続落した。上昇鈍化に伴い、前年同月比はともに4%台まで低下している。都市別では、名古屋市が前月比0.6%減の2821万円、市中心部も0.8%減と前月に引き続き下落した。前年同月からの上昇率も急激に低下しており、東京23区や大阪市からやや遅れて上値の重さが出始めている。
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